プロフィール

堀久太郎

Author:堀久太郎
新潟県出身、愛知県在住29才男。斯波高経より二十三代、堀直政より十五代目の子孫(分家、不確定の部分あり。)。画像は堀氏の家紋「亀甲に花菱」。自作の手書きのため、よく見るとゆがんでゐる。

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たしなむべし。
歴史、教養、道徳、社会の秩序などなど、むづかしい話をやさしく語るやさしいをのこのぶろぐ。
茜部神社文書
「大意」と「注」は吾の拙訳による。正しい読み、訳し方を知っている人は誤りがあったら指摘してほしい。

 堀直政書状寫(折紙)

(端書)
「登第五號之九」
 尚以、拝殿之儀、三間半ニ貳間、一段と可然と存候、
 然者、右之材木并大工作料、萬ヽ何ほど入可申候、
 書付重而被指越可給候、以上
御状拝見申候、仍八幡宮拝殿指圖、被懸御意候、
是非共、建立仕度存候、銀子何ほと入可申候哉、
書付可給候、隨其馳走可申入候、誠被入御念、別而
畏存候、將亦、爲御音信小刀二送給候、御懇志之段、
過分至極令存候、何樣從是、以使者萬ゝ可申述候、
恐ヽ謹言、
           堀監物
   六月二十三日    直政(花押影)
    森崎彦右衛門殿
         御返報

大意「なお、拝殿の件ですが、三間半に二間、一段という形式がよいだろうと思っています。それならば、材木と大工の賃料、その他どのくらい必要になるでしょうか、書き付けて人をよこしてくれないでしょうか、以上」
 「御手紙拝見致しました。それによると八幡宮拝殿の指図、御気に懸けられているとのこと、ぜひとも建立したく思っております。お金はどれくらい要るでしょうか、書き付けてください。それにしたがって申し入れることにします。誠に念の入ったことにかしこまっております。はたまた、御手紙をよこすにあたり、小刀二本贈っていただき、ていねいな心遣い、身に余る思いです。いかようにもこれに従います、使者を以って申し述べてください。恐惶謹言、
六月二十三日 堀監物直政 森崎彦右衛門殿へのご返事」

 堀直政書状寫(折紙)
    
    (包紙ウハ書)
    「(異筆)
     登第五號之八
     登第五之九」
     松平越後守殿
     堀監物殿状 貳通」

 尚以、八幡宮御掃除以下、堅被仰付尤ニ存候、拙者身
 上も成立候者、是非共、造宮取立申度覚悟ニ候、以上
貴札拝見本望至存候、仍八幡宮於神前、無油断被成
御祈祷之由、忝次第共ニ候、將亦、神田之儀、
岐阜中納言樣へ御訴訟申上候處、内ゝ少分之儀者、
可有御扶持之由、被仰出候間、可被成其御心得候、
委儀彌五郎・甚八郎両人ニ申含候間、不能巨細候、
恐惶謹言、

   七月廿九日    直政(花押影)
(奥切封ウハ書)
「 堀監物
 八幡
    別當坊    直政
      御報      」

大意「なお、八幡宮御掃除以下のこと、固く仰せつけられたのはもっともに思います。拙者身上も成立ちましたらば、ぜひとも造宮を取立てしたい考えです、以上」
「あなたの札を拝見して、本望の至りに思います。それによると、八幡宮の神前において、油断なく御祈祷なされているとのこと、かたじけなき次第です。はたまた、社領の件ですが、織田秀信様へ御訴訟申し上げましたところ、内々で少量の案件は、御扶持があるだろうとのこと、おっしゃっておりましたので、そのお考え(造宮)は成就されるでしょう。詳しくは、彌五郎、甚八郎の両人に申し付けておきましたので、細かくは書けませんが、恐惶謹言。
七月二十九日 直政 (注、八幡神社の別当坊への返事)」

注:
寫=写、
號=号、
并=ならびに、
仍=よりて(因)、
八幡宮=茜部神社のこと、全国の八幡神社のなかで十番目に古いそう(八三〇年頃建立)。
之儀=〜の件、こと、
仕度=〜したく、したき(申度=もうしたく)、
被=る、らる、
令=しむ、さしむ、
者=助詞の「〜は、」、已然形を伴い「〜ば」(然者=しからば、候者=さうらへば)
處=処、
之由=〜とのこと、
忝=かたじけなき、
將亦=はたまた、
彌=弥、
當=当、
恐惶謹言=きょうこうきんげん、手紙の結び文句、

 直政が美濃の所領の行政仕事を担当していたことが伺われる。往復はがきのように、往信と返信がセットになっている書状のやう也。『岐阜県史』では慶長十五年ころと推定しているが、直政は慶長十三年に亡くなっているし、織田秀信は関ヶ原の合戦後改易されているので、堀家が越後に移る前後くらいの時期ではないかとおもふ。



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